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イスラエルの政治

ニュースによく出る主な政党

現在の議席数 (2009年2月の総選挙結果)
カディマ 28 イスラエルの政党は、右派⇔左派という対立軸の他に、 世俗⇔宗教という対立軸で考えると理解しやすくなります。

これに加えて、アラブ系市民、移民者など、人種や出身の違いによるグループを代表する政党もあります。


  リクード 27
  イスラエル我が家 15
  労働党 13
  シャス 11
  UTJ
  民族一致
  ユダヤ人の家
  メレツ    
  アラブ政党 (計11)    


リクード

イスラエルでも古い右派政党で、現在の党首はベニヤミン・ネタニヤフ。
2009年2月の選挙の後で首相に就任しました。
政策は右派で、和平よりも国の安全保障を重視する立場です。 ヨルダン川西岸やゴラン高原からの撤退や、入植地撤去には反対で、 パレスチナ国家に独立を与えることには慎重な態度をとっています。 しかし、シャロン首相がガザ撤退を実施したように、リクードは思い切った妥協をするという面もあります。 リクードは右派ですが、世俗主義となっています。


カディマ

長年イスラエルでは、労働党とリクードが政権を担当してきましたが、 2005年にアリエル・シャロンが自ら率いていた与党の右派リクードを離党し、中道政党としてカディマを結成しました。 シャロン氏が病に倒れたため、党の存続が危ぶまれましたが、後を引継いだオルマート氏が党勢を維持しました。
党名はヘブライ語で「前進」と言う意味で、党首はツィッピ・リブニです。


労働党

パレスチナとの融和・共存を掲げている中道左派で、党首はエフード・バラクです。 建国から1977年まで30年間政権を担当していて、 カディマ結成まではリクードと共に二大政党の1つでしたが、現在では議席を減らしています。
イスラエルは伝統的に労働組合が強く、ほとんどの労働者が加入するヒスタドルート (労働総同盟)がストライキをすると、国が完全に麻痺します。 そのヒスタドルートが、労働党の支持基盤です。


イスラエルわが家

旧ソ連からの移民を基盤にした右派の党で、党首はアヴィグドール・リーバーマン。
政党のなかでも極右とみなされており、パレスチナとの妥協には一切反対する強硬な立場をとっています。


シャス

党首はエリ・イシャイ。 ユダヤ教超正統派を代表する宗教政党です。
霊的指導者のオバデヤ・ヨセフ師が実質的に党を支配しており、党首や議員に大きな権限はありません。
シャスの支持者は貧しくて子だくさんのセファラディ(スペイン系ユダヤ人)が多く、 連立政権交渉では、必ずユダヤ神学校(イエシバ)への補助金増額と、児童手当の増額を要求します。
和平に関しては、宗教政党の中では柔軟です。


UTJ

Unietd Torah Judaism(統一トーラーユダヤ教)の略です。 やはり宗教政党ですが、和平に関しては、宗教政党の中では柔軟な立場です。

メレツ

歴史のある世俗左派の党で、反宗教の立場。 ほぼ共産党に近い雰囲気です。
戦争反対、入植地即時撤去、領土返還などの政策ですが、それでも戦争になれば国防軍を支持します。

アラブ政党

バラード党、ハダサ党、UAL(アラブ統一リスト)の3党が議席を持っています。
バラード党は、ビシャーラ党首がヒズボラに情報を売った容疑を受けて国外逃亡したことで知られます。 アラブ政党は、パレスチナを支持し、イスラエルの存在を否定するような発言を国会でするため、 右派政党が反発し、物議をかもしています。

基本用語:世俗(secular)

イスラエルにおいて「世俗」とは、宗教ではないという意味です。
宗教派の人々と、世俗派の人々の違いは、信仰を法律で強制すべきかどうかという点です。
世俗派の考えでは、宗教は個人の内面の問題であり、結婚や日常生活などに宗教が強制的に介入する必要は無いと考えます。 しかし、宗教的なユダヤ人は、安息日、結婚など、様々な面でユダヤ教の律法の遵守は強制すべき事柄だと考えます。

大きな社会問題になっているのは、宗教的にユダヤ人と見なされない人々と、宗教的にユダヤ人とされる人々の結婚です。 こうした人々はイスラエル国内に非常に多数いるのですが、国内の結婚制度はラビの承認が前提であるため結婚できません。 そこで、彼らは外国で結婚式を挙げ、帰国して「既成事実」を登録するという便法で問題を解決しています。

世俗政党は、こうした矛盾を解決すべきだと考えていますが、宗教政党は絶対反対の立場です。
連立政権を構築するためには、宗教政党の参加が必要であるため、少数派の宗教政党の意向が通る形となって、 いつまでも「多くの国民が自国内で結婚できない」という矛盾は解決されません。




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